宇宙よりも遠い場所★★★★★

PrimeVideo


一言で言うと

「動き出した青春」

Keyword

南極、女子高生、今期最高、号泣、青春、

あらすじ

公式

そこは、宇宙よりも遠い場所──。 何かを始めたいと思いながら、中々一歩を踏み出すことのできないまま 高校2年生になってしまった少女・玉木マリたまき・まりことキマリは、 とあることをきっかけに 南極を目指す少女・小淵沢報瀬こぶちざわ・しらせと出会う。 高校生が南極になんて行けるわけがないと言われても、 絶対にあきらめようとしない報瀬の姿に心を動かされたキマリは、 報瀬と共に南極を目指すことを誓うのだが……。

感想

ここ数年で一番好きなアニメ。6月中にPrimeVideoから外れるみたいなので、見るなら今しかないです!もっと早く紹介したかったけど思い入れが強すぎて、何度も見直しながら書いています。軽く死ねますね。

宇宙よりも遠い場所は「南極を目指す」というゴールがある一方
本当の主題は「行くまでのプロセス」
1話1話が「プロセス達成に向けたTODO」としてのストーリーなので
1話の完成度も、全体ストーリーとしても完成度が高くなっています。

青春時代ってなんだろうなーって思い返した時 、同窓会で酒飲んで爆笑する話しって、本当にくだらない一日の切り絵だったりしませんか?
このアニメってその感覚に近くて、毎話毎話があの日の切り取られた1ページを見返しているような気分になります。

「青春」って対立構造なのかなーって思うところがあって
「大人 vs 若者」「現実 vs 未来」「否定 vs 行動」のような・・・。

今だから思えることだけど、「無知だからこそ、無謀だからこそ」突っ走れる想いがあって
ガソリンとして注ぎ込む感情と、エンジンになる体だけあれば、どこにまでも走れるのが青春かなっと。

謹慎中に四国四十八ヶ所を寝袋とチャリで巡るような感覚(実話)。

あのときの日々の感触が散りばめられたのが「宇宙よりも遠い場所」です。
ちなみに「よりもい」って略すみたい。
未だに「その略はどうなん?」って思ってる。

これより下は、キャラクターの名前が出ます。

大人、現実、否定

キマリ、報瀬、日向、結月、それぞれに「現実」や「否定」がつきまとうんだけど、一番強烈なのはキマリの親友めぐっちゃん。
「いけるわけないじゃん」 「大丈夫か?行けるのか?調べてみたけどやばそうだぞ」っていうめぐみの言葉一つ一つが、普通の人間にとって「呪い」に近いものなんだけど、それを気にしない所に主人公キマリの立ち位置がわかる。
一方で、民間南極観測隊の人たちも、スポンサーやメディアといった「現実」と「否定」が絡んでいるのが印象深い。
大人になっても、戦う相手は大人。それを分かりやすく具現化しているのが砕氷船

砕氷船は、全力で氷に突っ込んで船の自重で氷を壊す。壊せなければ何度も壊す。壊れるまで何度も

「よりもい」における青春は、何度も何度も繰り返して壊して進む砕氷船と同じ。

一番好きなシーン

新宿を全速力で走って、笑いだすキマリのシーンがすごく好き。

ただ、楽しいなって、なんかね動いてる!私の青春動いてる気がする

宇宙よりも遠い場所を思い返すと、このシーンが自分の「よりもい」


あと・・・12話で号泣しました。。 12話は展開も、集大成の部分が多く

意志だとか生前の希望だとかいってもそれが本心なのか本当に願っているのか誰にもわからない
じゃあ なぜ南極にきたのですか?
結局人なんて思い込みでしか行動できない。けど、思い込みだけが現実の理不尽を突破し、不可能を可能にし、自分を前に進める。私はそう思っている。
「人に委ねるなってことですか?」
「そう。けど、ずっとそうしてきたんじゃないの?あなたは。」

って吟隊長との会話が、

ぎんちゃんの魂があの子には必要だから。

って貴子の言葉がつながっていたり

これまでガソリン役だった報瀬が「否定」側に回って、
「見つからない」という否定に、走り出す3人のシーン。

報瀬一人で南極に来ていたら、このエンディングはなかったこと。
報瀬の選んだ「全員で南極」が、形をなしていくのが感慨ぶかかった。


好きな台詞

好きな台詞メモっていたら、殆どネタバレになりそうなぐらい書き込んでいたので
厳選に厳選を重ねました><  

人には悪意があるんだ、悪意に悪意で向き合うな


意地になって何が悪い。私はそうやって生きてきた。
意地はって馬鹿にされて、嫌な思いして、それでも意地はってきた、間違っていないから
気を使うなって言うからはっきりいう
気を使うなっていわれて気にしないバカにはなりたくない
先にいけって言われて先に行く薄情にはなりたくない
4人で行くって言ったのにあっさり諦める根性なしにはなりたくない
4人で行くのこの4人で、それが最優先だから。


厳しい現実、イメージ低下を恐れたスポンサー 私達は何も変わっていなかった。


母が言っていた南極の宝箱をこの手で開けたいと思っています。 皆さん、一緒に南極に行きましょう


選択肢はずっとあったよ、でも選んだんだよ、ここを選んだんだよ!自分で!


すごい楽しいって、嘘じゃないよ!この度が終わったときには絶対にそう思ってるもん


あなたたちはそのままモヤモヤした気持ちを引きずって生きていきなよ!
人を傷つけて苦しめたんだよ!そのくらい抱えていきなよ!
それが人を傷つけた代償だよ! 私の友達を傷つけた代償だよ
今更何よ、ざけんなよ


おすすめの記事

一度見た人におすすめの記事を紹介しときます。

好きな記事1

2人は頭が良い分、口が回ったり、いろいろと自分で考えたりするんですけど、メンタルが弱いので、どこかで決壊するという。 そんな2人を、なんだかんだメンタルが鬼強い2人が癒していくみたいな関係性

キマリと、報瀬が、頭が弱いけどメンタルが強い二人。
日向と、結月が、頭いいけどメンタル弱い担当。

主人公のキマリには、ポジティブに話を進めるエネルギーとしての役割を持たせたので、 ドラマの核となる部分、ドラマの縦軸となる重い設定は背負わせきれませんでした。 それを誰に持たせるのか、というところから生まれたのが報瀬。 キマリの代わりに、ドラマが縦軸に動くきっかけを常に作ってくれるキャラクターです。


好きな記事2

1話の冒頭で仰向けに寝ていた主人公が、これから本当に世界を回して踏み出すっていうメッセージをオープニングの最初の1カットに詰め込むと決めていました。あそこでキマリが世界を回してくれたら、そこから先は4人が集まって進んでいくだけっていうイメージですね。

OPを何度見てワクワクするアニメって記憶にあまりない。

最後に

6月中にAmazon Primeから消えるみたいなので、早めに見てください。
多分、あと5年近くは、これ以上の作品は出てこないと思います。

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